18 折れたネジの取り方(究極系w)
 

さて、旧車をレストアする上で逃げることが出来ないこと、それは折れたネジの処理です(・∀・)ノ
みなさん頭を悩ませていることでしょう。
と言うわけで、今回はきれいな補修方法をご紹介します。
但し、結構なスキルが必要ですw

画像はフェンダーをとめる部分の6mm径のネジがあった部分。
回り始めることも無く折れていきました、よくあることですが。
このような場合、諦めてリコイル・・・などと思うかもしれませんが意外にも補修出来たりします。
では、方法を説明します。
まず、残ったネジをなるべく平らにしておきます、サンダーなどを使うといいでしょう。
この際ガラスに当たらないようにして下さい、一瞬で溶けます。
削ったらセンターをポンチでへこませます。
あとは慎重にドリルで掘って行きます。
ドリルのサイズは6mmなら4.5mmくらいでしょうか。
小さすぎるとネジが取れず、大きすぎるとネジ山を痛めてしまいます。
ドリルの使い方を間違えている人が結構いるので説明しますが、ドリルは回転力で穴を開けるのではなく押す力で開ける物です。回転はゆっくり、押す力は強く、です。
これを守らないと先端が摩擦熱で溶けてしまってすぐに使い物にならなくなってしまいます。
切削油を使うと寿命伸びます、相当。
きちんと垂直に掘って行けば急にズボッと奥に行きます。
裏側ではこのようにネジが取れているはず、きちんとセンターで打ち抜くとこんな感じになります。
ネジ穴の様子、溝はありません。
ここで、先のとがったドライバーのような物でネジの残った部分を内側に向けて叩いていきます。
僕はいらないマイナスドライバーを尖らせ使いました。
するとこのようにポロっとネジが取れます(写真中央)。
写真は取れた物の一部で根気よく取って行くと溝が全てでてきます。
あとはもう一とタップで溝を掘ってあげます。
これはどちらかと言うとサビ取りの要素が大きいです。
また、多少ネジが残っていてもこれで取れてくれます。
完成、これで元通りに利用できる雌ネジが完成しました。
とにかく、この作業は集中力と根気です。
ドリルがずれた時は掘っている穴を見ると一部にサビが見えたりします。
そこはネジから外に出てしまった(雌ネジの山に当たっている)部分なのですぐに補正に入ります。
補正は単にドリルをずれた方向と反対側に傾けるだけです。
このような地道な作業を行えば結構な確率でネジを復活させることが出来るので皆さんもトライしてみて下さい。